片方の足のむくみと張りから疑う下肢静脈血栓症

エコノミークラス症候群をご存じでしょうか?
骨折などでベッドや椅子から身動きが取れなくなった場合や、低用量ピルを内服されている女性に比較的多い疾患です。

足の深部静脈に形成された血栓が血液還流を妨げ、むくみや張りを起こすだけでなく、大きな塊となった血栓が肺まで運ばれ詰まってしまうと肺塞栓を発症し、集中治療を要したり生命に関わる事態へ至ってしまうこともあります。
特に低用量ピルを内服されている女性が増加するにつれ、私たち循環器科への相談も増えていることを肌で感じています。

当院では血栓マーカーであるD-ダイマー検査、下肢静脈エコーと心臓エコーの同時実施により下肢深部静脈血栓症を確実に診断あるいは除外し、適切な治療へとつなげていきます。
低用量ピルは大切な治療の選択肢ですから、下肢症状があって使用に躊躇する場合はお気軽にご相談ください。

シンシア医師