皮膚科血液検査は目的によっていくつかの検査があります。
(1)非特異的IgE抗体
アレルギー体質かどうかを判定します。
(2)View39
自身が何に対してのアレルギーを持っているかを判定します。
アトピー性皮膚炎、じんましん、アレルギー性鼻炎、喘息などの症状を引き起こしている原因を一度の採血で39種類の物質を調べることができます。検査費は3割負担で約5,000円です。その他、診察料がかかります。
◇吸入系アレルギー
<吸い込んで体に入るもので、アレルギーの原因となりやすいもの>
- 室内の塵:ヤケヒョウヒダニ、ハウスダスト
- 動物:ネコ、
- 昆虫:ガ、ゴキブリ
- 樹木:スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ
- 草:カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガエリ
- カビ:アルテルナリア(スズカビ)、アスペルギルス(コウジカビ)、カンジダ、マラセチア、ラテックス
◇食餌系アレルギー
<食べて体に入るもので、アレルギーの原因となりやすいもの>
- 卵:卵白、オボムコイド
- 牛乳:ミルク
- 小麦:小麦
- 豆、穀物、ナッツ類:ピーナッツ、大豆、そば、ごま、米
- 甲殻類:エビ、カニ
- 果物:キウイ、りんご、バナナ
- 魚、肉類:マグロ、サケ、サバ、牛肉、豚肉、鶏肉
(3)TARC(アトピー性皮膚炎の評価検査)
アトピー性皮膚炎の重症度の評価に有用な血液検査です。TARCの値は、現状のアトピー性皮膚炎の状態を反映しますので、重症度の評価には有用な検査です。
皮膚症状が改善傾向でもTARCが高値を示すときには炎症が残っていることがわかり、定期的に検査を行うことで、患者さん自身の適切な治療法を認識、医師と共有することができます。
いずれも、自身で気が付いていないものがありますので、一度この機会にご相談ください。
シンシア医師